脳内交響曲

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05 2014

死の恐怖を克服する方法:自殺する。

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一見死は我々にとって大変な損失をもたらす悪であるように感じられます。
ですが実際のところ、死それ自体は人にとって全く悪ではありません。
あくまでその悪さは我々がそれに見出しているにすぎず、死それ自体に悪いという性質はないのです。

例えば、死を一切怖がらない異星人がいるという状況を想定してみてください。
我々の基準からすれば一見信じがたいですが、しかし我々はそのような存在者を想定することは可能です。

このような想定が可能であるのは我々の価値基準が緩やかであることに起因します。
我々の価値基準は物理現象や自然法則、例えば酸素と水素が組み合わさって水になるといったような現象よりもずっと偶然的で、必然性は全くありません。
だから死の恐怖というのは、あくまで相対的なものであり、「判断力を持つ者ならば必ず死を恐れるはずである。」なんてことはないのです。

結局のところ、我々の感じる死の恐ろしさ、死の悪さは死それ自体にあるのではなく自らのうちにあります。
すなわち上記にも書いた通り、死の恐怖は我々の判断力が生み出しているのです。
よって、この心をどうにかすることによって死の恐怖は和らげたり、或いは完全に抹消することができます。



心をどうにかする方法には様々なものがありますが、その方法の一つとして「自殺する」という選択肢をとることが挙げられるでしょう。
今回はこの方法が死の恐怖を克服するうえで適切なものかどうかを簡単に考えてみます。

まず、自殺してしまえば死の恐怖が無くなるというのは自明でしょう。
なぜなら、生命を途絶えさせれば自らの心がなくなり、同時に恐怖の根本原因を断つことができるのですから。
人は一度死んでしまえば心が無くなってしまうので、死の恐怖をより長期にわたって抱くことはなくなります。
そういう点で、自殺する、という選択肢をとることはメリットが全くないというわけではありません。

ただ実際に、死の恐怖を断つために自殺するという選択肢をとるのは極めて難しいでしょう。
というか、死の恐怖を断つために自殺する人が実在するかというと、私はそうは思いません。
恐らくその目的で自殺した人はこれまでの人類に一人もいないでしょう。

例えば、生きている間に死の恐怖を断つことと死んで恐怖を断つことを天秤にかけてみてください。
常識的に考えれば、両者を比較して、前者が望ましいと感じる人は多いのではないでしょうか?
仮に後者が望ましいという人が万が一いたとしても、その人物は自己欺瞞におちいっていると私には感じられます。
つまり、そういう人物は他に自殺したい根本的な動機があるにもかかわらず、それと「死の恐怖を克服したい」という動機をすり替えているのではないでしょうか。

死の恐怖は自殺のサブ的な原因にはなるかもしれませんが、自殺の原因となるのは基本的には病気・老い・人間関係・貧困の苦しみなどといったものです。
これらの要因が一切ないにもかかわらず死ぬのが怖いから自殺したい!と言う人がいれば、そのひとは本心からそう思っていると言っていいのかもしれませんが、そういう人が実際にこの地球上に存在したことがあるとは、やはりにわかに信じがたいものです。
大体自殺しようとする動機に死の恐怖の克服を据えている人も、自分が幸福になってしまえば、死の恐怖も簡単に忘れ去ってしまうものですから。



以上を踏まえると、「死の恐怖を克服するために自殺する」という選択は現実的なものではなく、あくまで理論的なもの(実践的ではないもの)にすぎないと我々考えるべきでしょう。
すなわち死の恐怖を克服するために死ぬ、というのは単に口だけのことであって、現実に生きる我々とは無関係な全く空虚な価値判断にすぎません。
よって死の恐怖を克服する際には他の方法を模索したほうが、もっと言えば生きている間に死の恐怖を払しょくする方法を模索したほうが賢明であると私は考えます。

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- 2 Comments

LEON  

すごく綺麗な絵ですね。
なんだか人魚の鱗を思い出します。

2014/08/05 (Tue) 17:13 | EDIT | REPLY |   

ぶち丸  

こんにちは。お褒めの言葉ありがとうございます。

人魚の鱗、すごくいい表現ですね。
この絵からそこまで想像してもらえてとても嬉しいです。

2014/08/05 (Tue) 19:49 | EDIT | REPLY |   

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